英語学習

【洋書・英語小説】単語だけなのにピリオドがつくケース

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英語学習の一環として洋書(おもに科学・小説の分野)を読むようにしています。

そこで、たまに以下のようなケースを見ます。

単語だけなのにピリオドがつく

どういうことかというと

単語及びそれに対する修飾語句だけで文と同等の扱いとなっている。

最近出会った例を2つほど挙げます。

サマセット・モーム『大佐の奥方』より

主人公(George)と話していた彼の友人が、さらに別の男性を呼んだときの文章です。

Before George could answer his friend had called man over. A tall, thin man, with a high forehead, a beard, a long nose, and a stoop, just the sort of man whom George was prepared to dislike at first sight. (The Colonel’s Lady)

少々ピリオドまでが長い(太字部分)のですが、A manが主語(S)となっており、その後はwithや同格のthe sort of manとそれに対する関係詞節が続くのみで、動詞が出てきていません。

主人公の友人が呼んだ別の男性の特徴を描写しています。He is a tall, thin man..というようにも書けるはずですが、臨場感を出すために、あえて前出のmanの内容を主語と修飾語のみで説明しているように感じました。

スーザン・コリンズ『ハンガー・ゲーム』より

On other days, deep in the woods, I’ve listened to him rant about how the tesserae are just another tool to cause misery in our district. A way to plant hatred between the starving workers of the Seam and those who can generally count on supper and thereby ensure we will never trust on another. (THE HUNGER GAMES)

太字部分では、前文で語り手(ヒロイン)が主人公が憤慨した「tesserae(物語におけるアイテム)」について「では具体的にどうやって、どんなmiseryを起こすのか?」ということを説明しています。

前の文をそのまま関係代名詞などでつなげることもできたはずですが、物語の語り口という観点では、一度ピリオドで区切って次の文で内容を具体化するほうが、シンプルな文になるだけ臨場感が増す気がします。
注)rant about:についてわめき散らす、大声を張り上げる (ウィズダム英和辞典より)
今回は短いですし、個人的な感想の域を出ない記事でしたが、備忘録として残しておきたいと思います。