人間

最初からバランスよくやろう、なんて無理な話だ

こんにちは。

今日は、最初からバランスのよい人間、いわゆる何でも上手くこなす器用な人間などない、ということを書こうと思う。稀にそういう人もいるけど、比べるだけ無駄だしなんなら有害でもある。

基本的に、人生って、得意なことや好きなことからスタートするもの。生まれた家の環境、小さい頃から好きだった遊びや、学校で学んだこと、友達や大人との出会い、などなど色々な経験が、人それぞれの得意分野を作り上げてくれる。それが、自分だけの「スタートライン」になる。

つまり、最初から全てがバランスよくいくはずがない。何かをめちゃくちゃ要領よくできる一方で、未経験なことは全然ダメ、ということもよくある。

というかそれが普通だし、全然大丈夫。

完璧ななバランスを目指すんじゃなくて、得意なところを活かしながら、まだ伸びしろのある部分を徐々にでいいから見つけていく。そうすることで、ゆっくりと自分のペースで成長していけるはず。

自分のペースで、というのは非常に大事。無理をすると時差でガタが来るというのが30年生きてきてわかったことだ。ガタというのは身体の不調だったことも心の不調だったこともある。

そして、自分の能力に関することで禁忌となることは、他人との比較だ。

他人と自分を比べるのは、とてもやりがちなことだけど、リスクに満ち溢れている。なぜか。 それは、みんな全く違う道を歩んできたからだ。

自分だけの体験、才能、ストーリーがある。だから、他の人ができることを自分も同じようにできなきゃいけないと思うのは合理的ではない。

それに、人と比べると、自分の良さが見えなくなることがある。自分にしかない特別な才能や、自分がこれまでに築いてきた大事なものを忘れがちになる。自分を信じて、自分のペースで成長していくことがやはり大事である。

人それぞれ得意なこと、苦手なことがある。それが人生の豊かさであり、面白さに違いない。

だから、とりあえず今の自分を大切にしてほしい。他の人と比べるんじゃなくて、昨日の自分と比べて、少しずつでも成長していれば、いや成長してなくたって許そう。逆説的だけど自分を許すことで力がみなぎることもよくある。

特にSNSは他人の良いところばかりが切り取られている。みんなが天才に見えてくる。他のみんなにはあなたも天才に見えているかもしれない。でも、こんな世界は基本的に幻想だ。それならば、見る側や消費する側も比較せずに、良いところ取りをして、プラスのモチベーションにさせてもらう、くらいがちょうど良い。

アンバランスなのはある意味では自分らしさであるけど、バランスも捨てがたい。そんな気持ちをお持ちの方も多いのではないだろうか。

アンバランスからバランスへと移行する旅は、一見すると長く険しいものだけど、実は一歩一歩確実に進むこともできると思う。その最初の一歩は、何か一つ、自分が心から夢中になれるものを見つけることだと思う。

それが何であれ、その熱情を深く掘り下げて得意なことに変える。気づいたらやっている習慣に変える、というか変わってる。そうしているうちに、得意なことがさらに別の新しい興味や好奇心へとつながる。

例えば、私の場合、英語学習がただの趣味から、なんなら苦手教科から始まったけれど、時間をかけて徐々に得意分野になっていった。

そして、英語を通じて読書したりすることでいろんな分野の知識を広く浅く仕入れたり、異文化交流をしたり、さらには母国語である日本語の豊かさを再認識するようになった。これは英語という一つのものを深掘りしたからこそ得られたもの。

ここからわかるのは、自分の得意なことに磨きをかけることで、その知識や経験が他の多くの道へと繋がっていくということ。そして、そこから見える世界は以前とは全く違うものになる。

自分の得意なこと、好きなことをまずは落ち着いて掘り下げる、つまりアンバランスをまずは受け入れて突き進むことから、始まる旅がある。その一歩が結果的には人生を豊かなものに変えてくれるかもしれない。